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「おしゃべりアート探検隊」@ICC

対話で美術鑑賞 2017年09月25日

8/27、NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]で開催中のキッズ・プログラムに合わせて、小学生対象の対話型鑑賞ツアー「おしゃべりアート探検隊」を実施しました。ARDAスタッフが社会人講座修了生とともに探検隊員となり、子どもたちと一緒にメディア・アートの世界を探検してきました!

様々な場所で目にする機会も増えてきたメディア・アート。体験型で親しみやすい作品から、コンセプチュアルで難しそうな作品まで、ICCにはたくさんの作品が展示されています。
「おしゃべりアート探検隊」では、そんなメディア・アート作品を、反応するから面白い!魔法みたい!というところで終わらせず、子どもたちとじっくり作品と向き合い、時には仕組みを解き明かしながら、作品の世界観を探っていきました。

参加してくれたのは、年長さんから5年生までの子どもたち。約1時間、オープン・スペース2017展を巡りました。

《Oto-megane》は一見何も映っていないモニターから音がしています。特別な虫眼鏡を使ってみるとその音の「正体」がみえる作品です。

 
まずはよく耳を澄まして、どんな音が聞こえてくるのか考えてみます。「小鳥のさえずり」「日常の音」「ガラスをチ〜ンと叩く音!」と一つ一つの音を聞き分ける子や「いろんな音が混ざり合って音楽みたいに聞こえる…」と全体を聞いてみる子もいました。

3つあるモニターにはそれぞれ音の正体が形を変えて映し出されているのですが、その一つ一つを「心電図みたいな形で音の高さを表している」「物のポイントを点で表しているから動きがわかる」と自分の知っている言葉で説明してくれました。

《hearing》は展示室にインストールされた見えない色相空間の中を、コントローラーを持って歩くと、コントローラーが触れた色とそれに対応する音が広がり、「色聴」という共感覚を疑似体験できるインタラクティブな作品です。

一人が代表して、まずはこの展示室で何が起きるのかを確認します。歩いてみると、音が出るし、それに合わせて色も変わる。ゆっくり歩いてみたり、はや歩きをしてみたり。


「スクリーンの裏に色を変える装置があるんじゃないかな?」「音階みたいにも聞こえる」「色と音が合わさってる感じがする」…
「コントローラーさげてみて!」とお互いに指示を出し合いながら、作品を探っていきます。
赤色はどこ?青色はどこらへん?とヒントを出すと、自分たちがいる空間が虹のように色が段階的に変化していることも発見しました。

どの作品に対しても、興味津々によーくみていた子どもたちは、たくさんの話をしてくれました。
この作品はちょっと難しすぎるかな…と思っていた作品でも、どんどん話をしてくれて、作品の世界に入り込んでいました。

 

ツアーを終えた子どもたちから感想を聞くと、「とっても楽しかった」「みんなでおしゃべりしたから、たくさん発見できたね」と話してくれました!さらには「今日やったこと、他の人とやっていい?」と。作品についてよく考えてみることと、友だちと話し合うことが楽しかったそうです。また彼らと一緒に作品をみたいな〜と私たちも思いました!

(のん)

写真提供:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]

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